白内障って、
どんな病気なの?
白内障とは
私たちの眼の中には、カメラのレンズに相当する水晶体という組織があります。正常な水晶体は透明ですが、加齢などが原因で、水晶体を構成するタンパク質に異常が生じ、水晶体が濁ってしまうことがあります。水晶体が濁って、見え方に影響が出てしまった状態を、白内障といいます。
白内障の眼
水晶体が濁ってくると、光が通りにくくなり、見え方に影響が出ます。
正常な眼
水晶体が透明なため、光が十分に通ってよく見えます。
水晶体の濁りが元に戻ることはありません。そのため白内障になると、濁った水晶体を人工水晶体である眼内レンズに交換する手術が行われます。
白内障の患者さんは
結構多い!
眼科総患者数に占める割合
出典:厚生労働省 平成29年
社会医療診療行為別統計
平成29年6月審査分
白内障の原因
白内障は、水晶体を構成するタンパク質に異常が生じ、水晶体が濁ることが原因です。
水晶体を卵の白身に
例えると
卵の白身はタンパク質で構成されています。熱を加えていないので白身は透明です。
水晶体も水とタンパク質で構成されています。タンパク質には自己修復機能があり、異常が生じても自分でそれを修復することができます。
卵の白身に熱を加えるとタンパク質の修復機能が次第に失われ、白く変色して透明度が下がっていきます。
水晶体も同じように加齢などが原因で酸化ストレスがかかると、タンパク質の修復機能が次第に失われ、濁ってきます。
さらに熱を加えると、白身は完全な白に変色します。一度白くなると、透明な状態に戻ることはありません。
修復機能を失った異常なタンパク質が水晶体の中に集まると、水晶体が濁り、一度濁ると、透明な状態に戻ることはありません。
白内障の主な原因は加齢!
年齢でみた白内障患者数※の推移
※調査日時点で継続的に白内障の治療を受けている患者数(調査日に治療を受けていない患者も含む)
出典:厚生労働省 平成29年患者調査
このグラフを見ると、60〜65歳くらいから患者さんの数は急激に増加するようですね。